冬から春へ

2両編成のローカル列車 16歳の冬の日 駅までの道を歩く 学校に行けなくなり 皆とは違う生き物になって 乗り換えで1時間に2本のローカル列車を待つ 奇異の目にさらされながら 白昼夢 列車はコトコトと僕を運び 車窓は鉛色の空 無人駅で降りて 病院まで30分歩…

ある夏の日の記憶(神戸三宮駅周辺)

三宮駅で降りて 南京街を抜けて 異人館の坂道の途中 水辺で 子供たちが水浴び ロープウェイは風の丘駅を経由後 ハーブ園へ向かう 僕は異邦人 夢じゃない ある夏の日の記憶 三宮駅で降りて フラワーロードを抜けて メリケンパークへ 海辺で 恋人たちが語らい …

port park

休日のport park 空は晴れ 波は凪 息を吹き込んだ風船を 女の子が 空に飛ばす 男の子が それを追う その先に飛行機雲が見える 休日のport park 空は晴れ 波は凪

ニュースと天気

暗いニュースが多いけど 日曜日の朝はお散歩だ 重い雲の下 強い雨が 降ったり 止んだり 雨宿り 休みの日の朝のスーパーマーケットは 閑散としており 何だか気分が良い アスファルトを弾く雨で あっという間に水溜まり なぜだか 土の感触を思い出す ないもの…

おぼつかない

永過ぎる沈黙 降り続く雨 世界が泣いているかのように 少年の夏の日 ノスタルジア 青空に見た 悠然と泳ぐ鯨 また会えるだろうか 草の匂いがした 土の熱を感じた 風が吹いていた 僕らまた会えるだろうか おぼつかない 永過ぎる沈黙 降り続く雨 あの日の鯨が死…

降り続く雨

雨が降り続く 滅びた文明へのレクイエムのように 河が溢れてる キッチンでは哺乳瓶が割れたよ 雨が降り続く 森を切り開き 動物を囲い ビルを建て続け 坂道ではベビーカーの車輪が外れたよ 雨が降り続く 世界を憐れむかのように 空に伸びるビルが 巨大な墓碑…

世界の終わりに吹く風に 吹かれても 吹かれても 世界の終わりに降る雨に 打たれても 打たれても バルコニーから見上げた空に 虹が架かっていたんだよ

slow

日曜日の朝はslow 随分と止まない雨の日が続き 日曜日の朝はslow 随分と暗いニュースの続き ビジネスは忙しいから 休んではいけません システムが破綻するから 止まってはいけません この河は汚いから 泳いではいけません これからはなるべ外に出たり 集まっ…

デジャヴュ

魔女狩り ネイティブアメリカン 黒人 ビリーホリデイが歌ってる 奇妙な果実 ファシズム 戦争 ベルリンの壁 9.11 3.11 東京オリンピック パンデミック 3.11 9.11 ベルリンの壁 戦争 ファシズム 奇妙な果実 ビリホリデイが歌ってる 黒人 ネイティブアメリカン …

3月に降る雪と桜

3月に降る雪と桜の日 僕らは出会い 積もって 消えた 3月に降る雪と桜の日 僕らは別れ 咲いて 散った 同じ景色に嬉しくなったり 悲しくなったりしながらさ 駅まで歩く 路はサクサク 白い世界で 赤い傘 そんな僕らを桜が見てる サヨナラと 手を振る 儚さ

螺旋形のオブジェ

螺旋形のオブジェが ゆっくりと 回ってる 男と女が ダンスしてる 回ってる 銀河 魚の群れ ・・・なんだか懐かしい DNA 力動 光 ・・・ルーツは渦なのだろうか 光の渦へのダイブ 渦からのドライブ 僕は 渦 なのだろうか 螺旋形のオブジェが ゆっくりと 回って…

please

http://www.tims.jp/~yuuta/yuutano2.htm

海岸線に降る雪

随分とこじらせた夜 随分と絡まった夜 この最悪を よく見てみると この最低を よく見てみると 今夜のスープにはロマネスコ 今夜のスープにはフラクタル 海岸線に降る雪

雑記

万能感 王様に仕えていたのですが (もしくは私が王様) 革命が起こり 王様は絞首刑にされ (もしくは私が絞首刑にされ〉 私は王国を追放され ジャングルに逃げました。 しかし、象に踏みつぶされようとしています。 ヘリコプター 廃墟のような スラムのよう…

彼岸花

川辺にて 羊達の雲達が 流れてく 風に吹かれて 彼岸花が 揺れている 悲しみの向こう側へ 苦しみの向こう側へ 想いを馳せる 遊歩道 水はさらさらと 流れてく 此岸の息吹に 彼岸花が 咲いている 絶望の向こう側へ 争いの向こう側へ 祈りを向ける

異和感

人工物は便利 でも人工物は壊れる 自然は不便 でも自然は循環する 自然は再生する 物が落ちるように 人工物が壊れて 鉄の塊が爆発して 僕らの街に直線が引かれて 僕らは分断されて 浜辺と海と空は分断されて とても高い防潮堤ができて そこから海と空を眺め…

B.P.M

さあさあ 蟻の行進だ 先にあるのは屍だ 人を求めて 交差点では トラックがクラッシュ 金を求めて 採掘場では パイを求めて 殺し合い 水を求めて 砂漠の民は ヘリコプターの救助待つ さあさあ 蟻の行進だ 先にあるのは屍だ

冬から春へ 季節が変わる頃 淡いピンクと水色の空を見上げて それを希望と言うんだよ 誰かが言った そんな気がした

コットン

コットン コトコト 冬の夜 コットン コトコト キッチンは コットン コトコト 雪の夜 コットン コトコト シチューです

星屑拾い

夜空の向こうから 星屑が降る 公園に降りてくる 街角に降りてくる 僕は 部屋を抜け出して 月明かりの下 星屑拾いをする

ZERO

太陽が背を向けて 闇が忍び寄る タロットの占い師 ジョーカーが舌を出す マージナルな街を抜け 新月は冷ややかに 道化師が独り 化粧を落としてる それでもZEROは 孕んでいるから そこからZEROの夢を見る

ZERO

太陽が背を向けて 闇が忍び寄る タロットの占い師 ジョーカーが舌を出す マージナルな街を抜け 新月は冷ややかに 道化師が独り 化粧を落としてる それでもZEROは 孕んでいるから そこからZEROの夢を見る

Dear

雨が降っている 墓場に静かに 鏡に映る 疲れた男 彼の左手が 僕の右手で それを捕まえようとして 彼は死んだ 雨が降っている 墓場に静かに 君との会話 今この瞬間に まるですり抜け 今がすり落ち それを捕まえようとして 彼は死んだ

boundary

とても寒い冬の1日の終わり ストーブの前でぼんやりと 火を灯し 歌う人達が見える 境界が緩む 夜のあわい 彼が ヒマラヤを超えるアネハヅルの話をしてる 夜のあわい 彼女が アスファルトに咲く花の話をしてる とても寒い冬の1日の終わり ストーブの前でぼん…

物書きは続くので 新しい作品をUPしていきます。 憂太/詩人

Collage of Words―言葉のコラージュ 作者:憂太 出版社/メーカー: 新風舎 発売日: 1996/03 メディア: 単行本 ライト・アンド・シェイド 作者:憂太 出版社/メーカー: 新風舎 発売日: 1997/06 メディア: 単行本 re‐’99>’04(リハイフン) 作者:憂太 出版社/メーカ…

憂太/詩集

poetly reading style 憂太/詩人から憂太/詩集への変化 後は続けるだけさ