春のせい

青い空の光は 眩く

空に浮かぶ 儚くも死んでしまった人達

マスクの下 空の上 

何だかここ1年 寝ていたり 座っていたり

それでも 春の匂いに誘われて 

立ち上がり 部屋を出て 歩き出す

ウメ モモ サクラ ぶつぶつ ひとりごと

アスファルトの上 コンクリートの遊歩道を歩く

アスファルトの下 土の中では 虫やら草やらが

息吹いたり 芽吹いたり 蠢いてる

川に沿って下る途中に 出会った君と 

海に出るまでのお付き合い 同じ時空の共有なんて

なんとなく 春のセンチメンタル

ウメ モモ サクラ ぶつぶつ ふたりごと

春の入り口で 春を待ち 春に立つ 大きな樹の下

マスクの下 空の上 なんとなく 

なんとなく 春のせい